2015年12月4日金曜日

10 化学反応式

目次



  





10-1 物理変化と化学変化

 化学変化……別の物質ができる変化。原子,分子,イオンの結合の組かえ。
 物理変化……物質の状態の変化。(物質そのものは変化しない。)
       例:氷→水→水蒸気
         集合状態だけが変わる。

問い1 次の変化は化学変化,物理変化のうちどちらか。
  水を電気分解すると水素と酸素になる。(        )
  鉄は1530℃に熱すると融解して液体になる。(        )
  亜鉛をうすい硫酸に入れると亜鉛が溶けて水素が発生する。(     )  砂糖水を熱すると水だけが蒸発する。(      )

問い2 ( )内に適当な語句を記せ。

 水の凝固や蒸発などのように,物質の(①       )が変化する場合は(②       )変化と呼ばれる。これに対し,水の電気分解や水素の燃焼などのように,ある物質が他の(③       )に変化する場合は(④       )変化と呼ばれる。


10-2 化学反応式

 物質の化学変化を化学式で表したものを化学反応式という。
 例えば水素と酸素から水ができるときの反応は次のように示される。
      2H2 +O2 →2H2O
◎化学反応式を書くときのやくそく
  反応前の物質(反応物)の化学式を左辺に書き,反応物が2種以上の場合に はその間を+で結ぶ。
 反応後の物質(生成物)は矢印の後ろに書く。
     (反応物) → (生成物) 
                        ケイスウ 
  2H2Oの2のように化学式の前につけた数字を係数といい,矢印の左右で  各原子の数が等しくなるように,つけたものである。そのとき1は省略して書 かない。
  係数は整数でなければならない。
 一つの化学反応式において各係数はもっとも簡単な整数比になるようにする。 
  触媒や溶媒などの物質は化学反応式中に書かない。

10-3 係数のつけ方 
化学反応式の作り方
係数の付け方
① 目算法(視察法)
  (a)H2O2 →(b)H2O +(c)O2
   ① 複雑な方を先に合わせる。a=bだから,
     (1)H2O2 →(1)H2O +( )O2
   ② 右辺はOが1つでよいからC=1/2
   ③ 全体を2倍すると
     (2)H2O2 →(2)H2O +(1)O2
   ④ 1は省略する。
     2H2O2 →2H2O +O2
    炭素が燃えて一酸化炭素になる。
    (  )C+(  )O2 →(  )CO
    一酸化炭素が燃えて二酸化炭素になる。
    (  )CO+(  )O2 →(  )CO2
    炭素が燃えて二酸化炭素になる。
    (  )C+(  )O2 →(  )CO2
    亜鉛と希硫酸が反応して硫酸亜鉛ができ,水素が発生する。
  (  )Zn+(  )H2SO4 →(  )ZnSO4 +(  )H2  ② 未定係数法(複雑な場合は計算する)
   窒素と水素からアンモニアができる。
    (  )N2 +(  )H2 →(  )NH3  
   このときの係数をa,b,cと仮定して式を立てる。
    (a )N2 +(b )H2 →(c )NH3  
   Nについてみると(左右で原子数は等しいので)
     2a=c …………( cNH3 よりNはc個)  ……①
   Hについてみると
     2b=3c                 …………②
   これからの解き方は数学などとは異なり,化学独特のものである。
   ①②より未知数a,b,cの値を求めるのだが,式が2つしかないから
   a,b,cの値は定まらない。しかし求めるものは最も簡単な整数比であ   る。
   ①②式においてa=1とすると,①よりc=2。よって②より2b=6
   よってb=3
    a:b:c=1:3:2になる。
   プロパンが燃えて二酸化炭素と水ができる。
    (  )C3H8 +(  )O2 →(  )CO2 +(  )H2O
   (  )Zn+(  )HCl→(  )ZnCl2 +(  )H2     (  )Al+(  )HCl→(  )AlCl3 +(  )H2      (  )Ca+(  )H2O→(  )Ca(OH)2 +(  )H2   (  )CaO+(  )H2O→(  )Ca(OH)2

問い3 次の変化を化学反応式で表せ。
  炭酸水素ナトリウムを熱して分解すると,炭酸ナトリウム,水,二酸化炭素 を生じる。
 ① まず,下線を引いた物質名を化学式で表せ。
 ② 各原子の個数を合わせる。


  ナトリウムを水に入れると,水酸化ナトリウムと水素を生じる。 









10-4 化学反応式の表す量的な関係

 化学反応式にはいろいろな意味が含まれている。
      2CO  +   O2  →     2CO2
①物質名 一酸化炭素      酸素      二酸化炭素  
②物質量 2 mol         1 mol       2 mol
③質量(g) 2×28g    32g     2×44g       ④体積( ) 2×22.4     22.4      2×22.4 
⑤体積関係  2   :    1     :    2        
問い4 上の化学反応式を利用して,次の問に答えよ。
  CO 10分子からCO2 は何分子できるか。(       )
  CO 10 molと反応するO2 は何mol か。 (           )
  また,生成するCO2 は何gか。     (       )

●●● 実験16 化学反応における量的関係 ●●●
目的 化学反応における量的関係について調べる。
準備 試験管2,ろ紙1,L字管付きゴム栓,スタンド
   炭酸水素ナトリウム(粉末),石灰水(50 ビーカー)
   薬さじ,マッチ,ガスバーナー

  ★電子天秤3,     
方法
 1. 乾いた試験管の質量w1 を測り,この中に約 2g(約さじ大1杯)の炭酸水 素ナトリウムと入れて全体の質量w2 を測る。
           w1 =(    )g  w2 =(    )g
 2. 1.の試験管にL字管付きゴム栓をし,その先端を石灰水を入れた試験管中に 浸す。炭酸水素ナトリウムの入った底がやや上になるようにこの試験管をスタ ンドに固定する。
 3. スタンドに固定した試験管の底部をおだやかに加熱する。炭酸水素ナトリウ ムが分解されていることは,石灰水に浸したガラス管の先端から気泡が生じる ことによってわかる。
 4. 気体発生が終わると,石灰水を入れた試験管をはずし,さらに20秒加熱を続 ける。
 5. ガスバーナーを遠ざけて加熱をやめると同時にL字管付きゴム栓をはずし, 周囲の水滴をろ紙で吸い取り,弱い火で軽く試験管口を暖めて水滴を完全に蒸 発させる。その後,ガスバーナーを止める。
 6. 試験管を放冷したのちその質量w3 を測る。w3 =(        )g考察
 1. 方法 2. で試験管の管口をやや下げるのはなぜか。


 2. 方法 3. で石灰水が白濁するのはなぜか。化学反応式を用いて説明せよ。


 3. 炭酸水素ナトリウムを加熱して分解したときの変化を化学反応で記せ。

 4. 最初の炭酸水素ナトリウムと加熱分解後の炭酸ナトリウムの物質量はいくら か。またそれらの比は2対いくらになるか。

 5. 生成した炭酸ナトリウムは, 理論量の何パーセントになるか。


問い5 次の問いに答えよ。
  炭素100 gを完全燃焼するとき,生成する二酸化炭素は何gか。
           原子量:C=12,O=16
 まず,化学反応式を書こう。

       (      +      →         )

 質量       g     g        g
   純粋な大理石(CaCO3)1000gを強熱して完全に分解すると,発生する 二 酸化炭素の質量は何gとなるか。




問い6 カルシウウムCaは水と反応して水酸化カルシウムになり水素を発生する。
  化学反応式を記せ。化学式の下に質量関係を記せ。


  カルシウム20g から発生する水素は標準状態で何 か。
     


  水素0.6gを発生させるのに必要なカルシウムは何gか。また,そのとき生じる水酸化カルシウムは何gか。
問い7 標準状態において,水素3.0 と空気20 を混合し,水素を完全燃焼さ せた。反応後,混合気体を標準状態にもどした。次の問いに答えよ。ただし,空気は窒素と酸素が体積の比で4:1 の混合気体とし,窒素は反応しないものとする。また,標準状態における水は液体とする。
  反応しないで残る酸素の体積は何 か。


  反応後の混合気体の体積は何Lか。



問い8 純粋な酸化マンガン(Ⅳ)MnO2に36%の濃塩酸(密度1.2g/cm3)を50 加えて熱すると,塩化マンガン(Ⅱ)MnCl2 ,水,塩素Cl2を生じた。ただし,マン ガンの原子量は55とする。
  濃塩酸50 をすべて反応させるには,酸化マンガン(Ⅳ)は何g以上必要か。


   で発生した塩素の体積は,標準状態で何 か。




問い9 私達の身のまわりには多くの化学変化がある。以下の現象を化学反応式を書いて説明せよ。
  さんごの指輪をつけたまま誤ってきゅうりの酢あえをつくっていたら,さん ごの表面がざらざらになってしまった。



  オキシドールを傷口につけると白い泡が発生した。 


  ごはんの真中に梅干しを入れた日の丸弁当を毎日食べていたら,アルミニウ ムの弁当箱に穴があいてしまった。       



    ヒント 主成分:さんご CaCO3 ,酢酸 CH3COOH,梅干し クエン酸
9-5 酸・塩基と中和反応

  酸……塩化水素のように水に溶かすと電離して水素イオンを生じるような水素をも      つ化合物を酸という。

  酸性……酸の水溶液は,すっぱい味をもち,青色リトマス紙を赤くしたり,マグネシ      ウムや鉄のような金属と反応して水素を発生する。このような性質を酸性を      いう。


  酸の電離 
      HNO3 → 

      HCl→ 

      H2 SO4 →  

      H3 PO4 →


     このように,一つの分子から電離して生じるH+ イオンの数が異なるので
     この数にしたがって,1価の酸,2価の酸,3価の酸と区別する。



問1 二酸化硫黄は,水と反応して亜硫酸H2 SO3 になり,三酸化硫黄SO3 は,水と  反応して硫酸になる。これらの変化を化学反応式で示せ。

















  塩基……水酸化ナトリウムNaOHのようにOH- を含む化合物を塩基という。
   塩基性……塩基の示す性質を塩基性またはアルカリ性という。
       うすい水溶液は苦い。赤色リトマス紙を青変する。
       フェノールフタレイン溶液を加えると赤紫色になる。
       酸の性質を打ち消す。

  塩基の電離

     NaOH→

     NH3 +H2 O→

     Ca(OH)2 →


問2 酸化ナトリウムNa2 O,酸化カルシウムCaOなどは水と反応してそれぞれ水酸  化ナトリウム,水酸化カルシウムなどを生じる。これらの変化を化学反応式で示せ。








実験 酸化カルシウムの反応

















  中和反応……酸に塩基を加えると,H+ とOH- とが反応して,中性の水に             変わる。このような変化を中和反応という。

        H+ + OH- → H2O


   中和反応において水とともに生成する物質を塩という。



例題1 以下の化学反応式を書け。

  塩酸と水酸化ナトリウムが反応して食塩と水になる。 

  (       )+(        )→(     )+H2O  

  硫酸と水酸化ナトリウムが反応する。

  (       )+(     )→(     )+(    )
  塩酸と水酸化カルシウムが反応する。

  (       )+(        )→(       )+(    )

  塩酸とアンモニアの反応が反応する。

  (       )+(        )→(       )





問3 次の各中和反応を化学反応式で示せ。

  硫酸に水酸化カルシウム水溶液を加えた。




  酢酸に水酸化ナトリウム水溶液を加えた。



  硫酸にアンモニア水を加えた。
  中和反応における量的関係。

 例   NaOH + HCl → NaCl + H2 O

     1mol   1mol

     40g    36.5g


  この反応では酸(塩酸)と塩基(水酸化ナトリウム)が1モルずつ反応する。


例題2

  0.1  mol の塩酸 50 mlと反応する0.1  mol 水酸化ナトリウム溶液は何mlか。






   0.1  mol の塩酸 50 mlと反応する0.2  mol 水酸化ナトリウム溶液は何mlか。






   0.2  mol の塩酸100 mlと反応する0.1  mol 水酸化ナトリウム溶液は何mlか。









   0.2  mol の塩酸100 mlと反応した水酸化ナトリウム溶液は50mlだった。この水酸化ナトリウム溶液の濃度は何 mol か。

次の化学反応式の係数を()の中に記せ。ただし,1も記すこと。
  ( )CaO + ( )H2O → ( )Ca(OH)2   
  ( )Cu + ( )HNO3 → ( )Cu(NO3)2 + 2H2O + ( )NO2
  ( )Al + ( )HCl → ( )AlCl3 +( )H2  
  ( )FeS 2 + ( )O2 → ( )Fe2O3 + ( )SO2
  ( )Al2O3 + ( )NaOH→ ( )NaAlO2 + ( )H2O  


次の化学反応式を記せ。ただし,反応に関与する物質はすべて文中にでてくる。  塩化ナトリウム水溶液に硝酸銀溶液を加えると塩化銀の沈殿を生じ硝酸ナトリウムの水溶液ができる。


  五酸化リンを水に作用させると,リン酸になる。


  酸化ナトリムを水に溶かすと水酸化ナトリウムになる。


  硫酸銅(Ⅱ)溶液に水酸化ナトリウム水溶液を加えると水酸化銅(Ⅱ)と硫 酸ナトリウムになる。


  塩素酸カリウムを分解すると塩化カリウムと酸素を生じる。酸化マンガン(Ⅳ)を触媒として使う。


  二酸化硫黄を過酸化水素水に通じると硫酸ができる。


  硝酸ナトリウムに濃硫酸を加えて加熱すると硫酸水素ナトリウムと硝酸がで きる。


  塩化ナトリウムに濃硫酸を加えて加熱すると,塩化水素が発生し,硫酸水素ナトリウムができる。


  二酸化硫黄と硫化水素が反応すると硫黄と水ができる。


(10) 窒素と水素からアンモニアができる。

次の化学変化を化学反応式で記せ。
   炭素の完全燃焼。

   水素の燃焼。

  一酸化窒素と空気との反応。

  塩化水素とアンモニアとの反応。

  炭酸水素ナトリウムの熱分解。

  ナトリウムと水との反応

   マグネシウムに塩酸を加えると水素が発生する。

   炭酸カルシウムを加熱分解する。

   酸化カルシルムを水に溶かす。

(10)  二酸化炭素を石灰水の中に通じると白濁する。

(11) さらに二酸化炭素を通じると白濁は消える。

(12) 塩化鉄(Ⅲ)飽和溶液を熱湯に加えるとコロイド溶液ができる。

(13) 炭酸カルシウムに希塩酸を加えると二酸化炭素が発生する。

(14) 塩化アンモニウムと水酸化カルシウムの粉末を加えて加熱するとアンモニ アが発生する。

(15) 二酸化硫黄が酸素と反応する。







次の化学反応式の係数を()の中に記せ。ただし,1も記すこと。
  ( )Zn + ( )NaOH → ( )Na2ZnO2   
  ( )Cu + ( )HNO3 → ( )Cu(NO3)2 + 2H2O + ( )NO2
  ( )Al + ( )HCl → ( )AlCl3 +( )H2  
  ( )FeS + ( )HCl → ( )FeCl2 + ( )H2S
  ( )Al2O3 + ( )NaOH→ ( )NaAlO2 + ( )H2O  


次の化学反応式を記せ。ただし,反応に関与する物質はすべて文中にでてくる。  塩化ナトリウム水溶液に硝酸銀溶液を加えると塩化銀の沈殿を生じ硝酸ナトリウムの水溶液ができる。


  五酸化リンを水に作用させると,リン酸になる。


  酸化ナトリムを水に溶かすと水酸化ナトリウムになる。


  硫酸銅(Ⅱ)溶液に水酸化ナトリウム水溶液を加えると水酸化銅(Ⅱ)と硫 酸ナトリウムになる。


  塩素酸カリウムを分解すると塩化カリウムと酸素を生じる。酸化マンガン(Ⅳ)を触媒として使う。


  三酸化硫黄を水に作用させると硫酸ができる。


  硫化水素と酢酸鉛(Ⅱ)が反応すると、硫化鉛と酢酸になる。


  塩化ナトリウムに濃硫酸を加えて加熱すると,塩化水素が発生し,硫酸水素ナトリウムができる。


  ギ酸に濃硫酸を加えて加熱すると一酸化炭素が発生して水ができる。


(10) 窒素と水素からアンモニアができる。


次の化学変化を化学反応式で記せ。
   炭素の完全燃焼。

   ギ酸に濃硫酸を加えて加熱分解。(濃硫酸は式に書かない)

  一酸化窒素と空気との反応。

  塩化水素とアンモニアとの反応。

  炭酸水素ナトリウムの熱分解。

  ナトリウムと水との反応

   マグネシウムに塩酸を加えると水素が発生する。

   炭酸カルシウムを加熱分解する。

   酸化カルシルムを水に溶かす。

(10)  二酸化炭素を石灰水の中に通じると白濁する。

(11) さらに二酸化炭素を通じると白濁は消える。

(12) 塩化鉄(Ⅲ)飽和溶液を熱湯に加えるとコロイド溶液ができる。

(13) 炭酸カルシウムに希塩酸を加えると二酸化炭素が発生する。

(14) 塩化アンモニウムと水酸化カルシウムの粉末を加えて加熱するとアンモニ アが発生する。

(15) 亜鉛と希硫酸が反応する。



  5年   組    番 名前(              )


10 化学反応式

10-1 次の変化は化学変化,物理変化のうちどちらか。
  水を電気分解すると水素と酸素になる。
  鉄は1530℃に熱すると融解して液体になる。
  ガラスのビンを落とすと割れた。
  氷を放置していると溶けた。

10-2 次の化学反応式の係数を()の中に記せ。ただし,1も記すこと。
  ( )CaO + ( )H2O → ( )Ca(OH)2   
  ( )Cu + ( )HNO3 → ( )Cu(NO3)2 + 2H2O + ( )NO2
  ( )Al + ( )HCl → ( )AlCl3 +( )H2  
  ( )FeS2 + ( )O2 → ( )Fe2O3 + ( )SO2
  ( )Al2O3 + ( )NaOH→ ( )NaAlO2 + ( )H2O  

10-3 次の反応を化学反応式で記せ。                   炭素が燃焼して二酸化炭素になる。                    炭素が不完全燃焼して一酸化炭素になる。                 一酸化炭素が燃焼して二酸化炭素になる。                 窒素と水素からアンモニアができる。                   マグネシウムの燃焼。                        
10-3
    C + O2   CO2                                   2C + O2   2CO                             2CO + O2   2CO2                                             N2 + 3H2   2NH3                             2Mg + O2   2MgO                                                                10-4 次の反応を化学反応式で記せ。      
  カルシウムと水が反応して水酸化カルシウムと水素が生じる。        水素に点火すると燃えて水になる。                    水酸化カルシウムの水溶液(石灰水)に二酸化炭素を送ると白濁する。    さらに二酸化炭素を送ると白濁はうすくなる。(これは水に溶けやすい炭酸 水素カルシウムが生じたためである。)                   酸化カルシウムCaOに水を加えると水酸化カルシウムになる。      
10-4
    Ca + 2H2O   Ca(OH)2 + H2                             2H2 + O2    2H2O                                     Ca(OH)2 + CO2   CaCO3 + H2O                              
    CaCO3 + H2O + CO2   Ca(HCO3)2                            CaO + H2O   Ca(OH)2                                                                  10-5 次の反応を化学反応式で記せ。                    亜鉛と塩酸が反応すると塩化亜鉛と水素になる。              アルミニウムと塩酸を反応させる。                    マグネシウムと硫酸を反応させる。                    酸化マンガン(Ⅳ)と塩酸が反応すると塩化マンガンMnCl2と水と塩素Cl2に なる。                                  過酸化水素水が分解すると酸素が発生する。              
10-5
    Zn + 2HCl   ZnCl2 + H2                               2Al + 6HCl    2AlCl3 + 3H2                             Mg + H2SO4   MgSO4 + H2                                       MnO2 + 4HCl → MnCl2 + 2H2O + Cl2                     2H2O2    2H2O + O2                                                                   10-6 次の反応を化学反応式で記せ。                     プロパンC3H8が燃焼すると二酸化炭素と水になる。             メタンCH4の燃焼。                              メタノールCH3OHの燃焼。                          エタノールC2H5OHの燃焼。                         エチレンC2H4の燃焼。                        
10-6
    C3H8 + 5O2    3CO2 + 4H2O                            CH4 + 2O2    CO2 + 2H2O                         2CH3OH + 3O2    2CO2 + 4H2O                                   C2H5OH + 3O2    2CO2 + 3H2O                       C2H4 + 3O2    2CO2 + 2H2O                                                            10-7 次の化学反応式の係数の組合せとして正しいものを選べ。なお適当なものがない場合は⑬として,係数を順に記せ。                 Cu + HNO3 → Cu(NO3)2 + NO + H2O                      Cu + H2SO4 → CuSO4 + SO2 + H2O                     FeS2 + O2   Fe2O3 + SO2                         Al + NaOH + H2O   NaAlO2 + H2                     Al2O3 + C   Al + CO                                                              ① 1,1,2,2,1   ② 1,2,1,1,2  ③ 1,3,2,2     ④ 1,3,2,3   ⑤ 2,2,2,2,3  ⑥ 3,6,3,1,4  ⑦ 3,8,3,2,4  ⑧ 3,8,3,4,2  ⑨ 4,8,3,2   ⑩ 4,10,3,2  
⑪ 4,11,2,8  ⑫ 4,11,3,8  ⑬ その他                
10-7
     ⑦       ②       ⑪        ⑤       ④                                       










問い2 ( )内に適当な語句を記せ。

 水の凝固や蒸発などのように,物質の(①       )が変化する場合は(②       )変化と呼ばれる。これに対し,水の電気分解や水素の燃焼などのように,ある物質が他の(③       )に変化する場合は(④       )変化と呼ばれる。
問い6 カルシウウムCaは水と反応して水酸化カルシウムになり水素を発生する。
  化学反応式を記せ。化学式の下に質量関係を記せ。


  カルシウム20g から発生する水素は標準状態で何 か。
     


  水素0.6gを発生させるのに必要なカルシウムは何gか。また,そのとき生じる水酸化カルシウムは何gか。
問い7 標準状態において,水素3.0 と空気20 を混合し,水素を完全燃焼さ せた。反応後,混合気体を標準状態にもどした。次の問いに答えよ。ただし,空気は窒素と酸素が体積の比で4:1 の混合気体とし,窒素は反応しないものとする。また,標準状態における水は液体とする。
  反応しないで残る酸素の体積は何 か。


  反応後の混合気体の体積は何 か。




問い8 純粋な酸化マンガン(Ⅳ)MnO2に36%の濃塩酸(密度1.2g/cm3)を50 加えて熱すると,塩化マンガン(Ⅱ)MnCl2 ,水,塩素Cl2を生じた。ただし,マン ガンの原子量は55とする。
  濃塩酸50 をすべて反応させるには,酸化マンガン(Ⅳ)は何g以上必要か。


   で発生した塩素の体積は,標準状態で何 か。




問い9 私達の身のまわりには多くの化学変化がある。以下の現象を化学反応式を書いて説明せよ。
  さんごの指輪をつけたまま誤ってきゅうりの酢あえをつくっていたら,さん ごの表面がざらざらになってしまった。


  オキシドールを傷口につけると白い泡が発生した。 


  ごはんの真中に梅干しを入れた日の丸弁当を毎日食べていたら,アルミニウ ムの弁当箱に穴があいてしまった。       



    ヒント 主成分:さんご CaCO3 ,酢酸 CH3COOH,梅干し クエン酸


10 化学反応式

10-1 
  化学変化    物理変化    物理変化    物理変化 

10-2 
  1,1,1     1,4,1,2      2,6,2,3     4,11,2,8    1,2,2,1













問い2 ( )内に適当な語句を記せ。

 水の凝固や蒸発などのように,物質の(①       )が変化する場合は(②       )変化と呼ばれる。これに対し,水の電気分解や水素の燃焼などのように,ある物質が他の(③       )に変化する場合は(④       )変化と呼ばれる。
問い6 カルシウウムCaは水と反応して水酸化カルシウムになり水素を発生する。
  化学反応式を記せ。化学式の下に質量関係を記せ。


  カルシウム20g から発生する水素は標準状態で何 か。
     


  水素0.6gを発生させるのに必要なカルシウムは何gか。また,そのとき生じる水酸化カルシウムは何gか。
問い7 標準状態において,水素3.0 と空気20 を混合し,水素を完全燃焼さ せた。反応後,混合気体を標準状態にもどした。次の問いに答えよ。ただし,空気は窒素と酸素が体積の比で4:1 の混合気体とし,窒素は反応しないものとする。また,標準状態における水は液体とする。
  反応しないで残る酸素の体積は何 か。


  反応後の混合気体の体積は何 か。



問い8 純粋な酸化マンガン(Ⅳ)MnO2に36%の濃塩酸(密度1.2g/cm3)を50 加えて熱すると,塩化マンガン(Ⅱ)MnCl2 ,水,塩素Cl2を生じた。ただし,マン ガンの原子量は55とする。
  濃塩酸50 をすべて反応させるには,酸化マンガン(Ⅳ)は何g以上必要か。



   で発生した塩素の体積は,標準状態で何 か。




問い9 私達の身のまわりには多くの化学変化がある。以下の現象を化学反応式を書いて説明せよ。
  さんごの指輪をつけたまま誤ってきゅうりの酢あえをつくっていたら,さん ごの表面がざらざらになってしまった。


  オキシドールを傷口につけると白い泡が発生した。 


  ごはんの真中に梅干しを入れた日の丸弁当を毎日食べていたら,アルミニウ ムの弁当箱に穴があいてしまった。       



    ヒント 主成分:さんご CaCO3 ,酢酸 CH3COOH,梅干し クエン酸

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